子供が最初に目にする職業は、
フィクションから入る事が多い。
そのフィクションの中では大抵、
バカな同僚、バカな上司が嫌々仕事をやっていて、
嫌な仕事は主人公に押し付けられる。
その嫌な仕事を主人公か、もしくはヒーローが、
(その時代においては)革新的、
もしくは非現実的な手法で鮮やかに解決して見せる。
凡人達はその爽快感などの快楽を味わう為にフィクションを消費する。
地域や時代を問わない王道物語。
圧政に苦しむ民衆達。
その中で権力に立ち向かう者達は、
(創作者に)大抵苦境に陥らされ、場合によっては処刑される。
そこに主人公があらわれ、鮮やかに問題を解決する。
それは頭の悪い人間が作る創作物で昔から使用されている
『主人公に価値を付加するテンプレ』。
(主人公の周りが有能な人間ばかりで、
皆が楽しく仕事をしていると、
主人公やヒーローが活躍出来ず、
主人公やヒーローに価値が生まれず、
その物語で金儲けが出来ない)
そんなものばかりを見せられている子供達は、
『自分で頑張ったり、世の中を変えようとしても痛い目に遭うだけ』
『苦しんで耐え忍んでいれば誰かが助けてくれる』
と洗脳されてしまう。
『仕事は嫌々やるものであり、
ある程度の金が手に入ればさっさと辞めて、
悠々自適に暮らしたい』
という選択をしてしまうのも仕方がない。